パリに暮らし始めて、まだ友達も少なかった頃。そして、数字もよくわからずもたもたしていたあの頃。私の友達は見たこともない数々の食材で、私の学校はマルシェだった。それからフランス人の生の食生活を垣間見て、豊かだけれど、堅実なそのスタイルに魅力された。自然の素材の味を生かして、調味料は最低限に抑える料理法も、この頃学んだものだ。ただ食べるだけでなく、美しく大切に食べる。そして、食の時間を大切な人たちと分け合う喜び。ぜひ、パリへ旅するみなさんに、その素朴で贅沢な時間を味わって欲しい。
お惣菜屋さんで買ってきた、メインのうさぎ料理には、シックな色合いのアンティークのお皿が似合う。蚤の市に出かけて素敵なお皿を見つけたら、こんな風にお料理を盛って、旅の思い出にするのも素敵。 | |
ケーキも、お持ち帰りできない現地ならではの食の楽しみ。今日は、チェリーのキルシュ漬けがたっぷりと入った看板ケーキ‘Forêt‐Noire’をホールで。もちろん、切り売りもしています。ショコラのスポンジとクレーム・シャンティイが絶妙のおいしさ!
La pâtisserie |
BONZOUR JAPON Nº 21 [ パリでお料理がしたい!] より
*取材データは最新のものですが、ここで紹介される品物の値段、および各店舗の営業時間・定休日は急に変更されることがあります。また、文章は取材当時のものを使用していますことをあらかじめご了承ください。