ノルマンディー建築の街をそぞろ歩き

写真:ゴトウヒロシ 文:猫沢エミ コーディネート:田中敦子


ひとつの階の天井が高く、壁に板を配した山小屋風が特徴のノルマンディー建築様式。トゥルヴィルの街歩きは、パリ市内のそれとはまた違った風情のある楽しみ方。「もしも一軒家を選ぶとしたら…」なんて、楽しい空想が広がる。

 

 

Église Bon Secours
ボン・スクール教会

Pl.de Lattre de Tassignyとrue de la Chapelle の合流地点にある、19世紀建造の教会。トゥルヴィルの静かな祈りの場。見学は自由だが、祈っている人の邪魔にならないよう、くれぐれも静かに。

 

 

 La Maison Normande
ラ・メゾン・ノルマンド(Hôtel ★★)

4 place de Lattre de Tassigny  14360 Trouville-sur-mer
Tél :02.31.88.12.25
www.maisonnormande.com
*HPから予約ができます。(仏語のみ)
一部屋38~68€(お部屋の値段は、広さ、条件、曜日、シーズンにより異なる)

本誌でご紹介したホテルは、ちょっと予算が合わないわ…という方にお勧めなのが、ボン・スクール教会近くの閑静な住宅街にあるこのホテル。ノルマンディー建築の古くかわいい外観ながら、館内は無線LANもあり、PCを持ち込みたい人にはうってつけ。繁華街や海にも近く、便利なアドレス。

 

 

活気ある水辺のエリアを散策

トゥルヴィル観光局のあるFernand Moureaux大通り沿いに走る、La Touques川。その川沿いのエリアは、かもめが遊び、魚市場が立ち並ぶ、活気と静けさが混在する散策スポット。そのまままっすぐにカジノ方面に歩き、ぐるりと右折すれば、‘Promenade Savignac‐プロムナード・サヴィニャック’と名づけられた、海岸沿いの遊歩道へ出る。ここには、サヴィニャックのポスターがたくさん展示されている。
(写真右)むむ?これはいったい…。そう、こちらはお散歩中のワンちゃん用うんち袋。海岸沿いのプロムナードに設置されています。かわいいデザインで、思わずお土産に持って帰りたい ?!

 

Casino Barrière de Trouville
カジノ・バリエール・ドゥ・トゥルヴィル(Casino/ Hôtel /Restautant)

Salle de la Plage-入り口はplace Maréchal-Fochから
Tél :02.31.87.75.00
www.lucienbarriere.com

トゥルヴィルのもうひとつのシンボル的存在が、このカジノ。裕福なパリジャンの避暑地としての顔も持つ、この街ならではの社交場。館内には、ホテルやレストラン、カフェもあり、複合的な楽しみ方ができる。リッチな旅を満喫したい方は、このホテルに滞在して、一攫千金を狙ってみる ?!カジノへの入場は、18歳以上。パスポートなどの身分証明書をお忘れなく。

 

 

Les Roches Noires
レ・ロシュ・ノワール

海岸沿いをまっすぐ歩いてゆくと、シンプルでひときわ豪奢なアパルトマンを見つける。それが、フランスを代表する女流作家、マルグリット・デュラスの終の住処‘レ・ロシュ・ノワール’。1866年、建築家Crépinetによって建てられた豪奢な館は1959年までホテルとして使われていたが、その後アパルトマンとして売りに出される。売り出し後、この中の大きな部屋を一番最初に買い取って改装したのがデュラスだった。現在でも、彼女の部屋はそのまま保存されているが、一般公開はされていない。デュラスの大ファンである編集長も、彼女の激しく燃えた人生に思いを馳せる、憧れのスポット。

 


BONZOUR + Nº 15 [トゥルヴィル、かもめとサヴィニャックに出会う海辺の街へ] より

*取材データは最新のものですが、ここで紹介される品物の値段、および各店舗の営業時間・定休日は急に変更されることがあります。また、文章は取材当時のものを使用していますことをあらかじめご了承ください。